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こんにちは。飲食店繁盛会のタルイです。
さて、今回も時期的に旬なメニューブックネタを書きます。
コンセプト創り
よくモノ創りにはコンセプトが大事と言われます。それはホントです。ですが、この「コンセプト」というコトバほど使い勝手が良すぎて誤解を生みやすいコトバもありません。
ボクにとって、このコトバが頻繁に登場するのは、クライアントさんとのメニューブック製作の打ち合わせのときです。そして打ち合わせの中で、コンセプトというコトバを使うとき、ボクがオキテにしていることは「あなたの店のコンセプトは?」と、いきなり質問しないことです。なぜならば、そこで会話が中断してしまうから。
ボクは、そもそも人間の心の根底にある思いや考えは、なかなかコトバやビジュアルで表現できないものだと考えています。でも、対話や文章を書く行為を通じて、断片的にですが表層化してきます。それを集めて、まとめるのがボクの仕事です。打ち合わせの対話の中から拾います。
まずは、対話の流れを止めないために、いろいろなメニューブックの事例や表現方法を紹介します。この時間帯は、お互いにとっても楽しいです。ショッピングで自分のほしいモノを探している最中と同じです。
(タルイ)「こんなのどうですか?」 (お客様)「いいですねー」
(タルイ)「ホントに?(嬉)ではこういったのは?」 (お客様)「あっ!これもやりたい」
(タルイ)「いいですね(嬉)こんなのもありますよ?」 (お客様)「これもいい!!」
等々、どんどんと壮大なスケールまで話と時間が膨らんじゃいます。しかし、実際にそれらを全部メニューブックに盛り込んじゃうとバラバラでまとまらないものになっちゃいます。
表現方法のアイデアは、あくまでも【部分】ですから、盛り込みすぎちゃうと【全体像】がピンボケしてしまいます。料理とおんなじですね。
この【全体像】を考えるというのが、コンセプト創りです。
もしも、「あ〜だからオレっていつもアイデアばかりでダメなんだ」と考えちゃったらお待ちください。ダメじゃないですよ。これは、お互いにとって進化の過程ですから、ダメじゃなくて途中ということです。
ボクはあくまでもモノをつくる過程では、アイデア先行でかまわないと考えます。ドラえもんの歌と同じで「あんなこといいな、こんなこといいな」をバンバン膨らませてカタチにする段階で余分を削いでいくイメージです。流れを止めずに【アイデア】→【コンセプト】でいきましょう。もういいかげん「目からウロコ」なんて落としてなくていいです。先に進みましょう。
コンセプトとは?
さてここで、「コンセプトってなんじゃい?」を書かなければなりませんが、どうもこういう使い勝手の良い横文字は、意味も解釈も拡がりわかりづらいですね。
「基本概念」と漢字4文字に訳すと、もっとわかりません。
コンセプトというコトバが日本の飲食業でいつ使われ出したのは定かではありませんが、「この店は○○です。」というメッセージをお客さんにわかるよう表現したのが始まりのようです。
そして、その使い勝手の良さからか、さまざまなマーケティングの要素が組み込まれ始め、「差別的優位性」「独自性」「企業の本質」「市場性」などを、できるだけ簡潔に凝縮した一言でまとめるのが流行りました。
「当店のコンセプトは 都会で働く20代後半の女性に美味しさと寛ぎを提供することです」
「当店のコンセプト 高級店の雰囲気を持ちながら、今までになかった都会的かつポップなお店創りをスタッフ一同でがんばります」
「当店のコンセプトは○○料理を通じてお客様に感動を与えることです」
のような、中途半端なターゲット設定や店の機能や規格の説明やら、仕事の意気込みまでをシンプルに表現しようとすると、字面だけみたらどこでもありそうな店になっちゃいます。
中には、「ウチのコンセプトは『気合』で『気愛』を提供する店」と、違う意味で座布団を一枚出したくなるような店や
当店のコンセプトは『医食同源』です。そのために・・・」と説明を聞きながら、ふと床に目をやると ゴ○ブリが闊歩している中華料理店もありました。ボクがひょっとしたら、「まっくろくろすけ」を見間違えたのかも知れませんが。
ボクは【コンセプト】を「お客さんが、その店でできる」ことと訳してます。
お店側ができることで、お客さんが「こういう店って他にありそうでないよねー」と感じてもらうための【道しるべ】を書くことだと考えてます。
「当店のコンセプト
うなぎの苦手な方でも美味しく召し上がっていただくために、独特の臭みを消す独自の調理法と創業以来継ぎ足してきたタレでお召し上がりやすく仕上げてます。」
と、お客さんが読んでも判りやすいコンセプトがくっきりと鮮明になれば、
・うなぎの苦手な方が抱える不安を解消するにはどうしたら良いか? ・美味しい召し上がり方を説明するべきか? ・その独自の調理法は写真とキャプションで解説できないか? ・秘伝のタレの付加価値の説明はどうしようか? ・うなぎとお酒の相性を説明しようか? ・・・等々
それらを表現するアイデアが溢れてきて、メニューブックを見たお客さんが
「こういううなぎ屋さんってありそうでないよね」と感じてもらえるように創る。
ところが、店側だけでコンセプトを考えると、どうしてもこのお客さんができることの視点が抜け落ちてしまいがちなのです。よく言われる顧客視点です。
「あぁ、そうか、だからオレってダメなんだ・・・」って思いました?繰り返しますが、ダメじゃないんです。あくまでも進化の過程です。ダメ出しは無しでいきましょう。
もともとモノづくりというのは、「自分の考えうる最高のモノをつくりたい」という願望からスタートするものです。自己実現の追求をするためにあるんですから。
では、顧客視点が抜け落ちないための方法は・・・
すみません。ボクも書くことを盛り込みすぎて長くなってしまいました。この続きは次回に!
(執筆:タルイタケシ)
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